幼なじみ〜first love〜
「沙羅が…色々気にしすぎだったんだね…」




テーブルの上で、あたしの手をぎゅっと握り笑う絢音ちゃんが、この時、本当に嫌いだと思った。




「うん…そぉだよ。安心して?沙羅…」




「ありがと…絢音ちゃん…。沙羅ね、蒼のこと本当にすっごく好きなんだ…」




「……沙羅なら蒼を幸せにできるよ…」




本当に心からそう思ってるわけ?まだ蒼のこと好きなくせに。




「…パパが死んで、沙羅には蒼しかいないの…だから…蒼がいなくなるなんて考えられない………」




「…うん」




お酒のせいもあって、少し本音を言い過ぎてしまった。




でも…これでいい




沙羅の思うままに




全て




「絢音ちゃん…沙羅がこんなこと言うのもあれだけど……沙羅に気を遣ったりしないで?これからも蒼と仲良くしてあげてね…」




「……でもね、沙羅…」




「蒼にとって、絢音ちゃんは…たったひとりの大切な幼なじみだから……」
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