幼なじみ〜first love〜
……淋しい

……寂しいよ




会いたい

会いたい




この気持ちは

ただ寂しさを埋める為だけなの…?




わからない……でも




抱き締めて欲しい……




―――……ピンポーン♪




インターホンを押して、玄関が開くのを待った。




――…ガチャッ




「……絢音…っ?!」




「ヘヘッ…遊也……」




驚いた顔で遊也は、玄関から出てきた。

会社から帰ってきたばっかりだったのか、ワイシャツ姿で、左手でネクタイを緩めている。




「どしたんや…連絡も無しに来るなんて…夜道危ないやんか……」




「…来ちゃダメだったぁ?遊也に会いたくなっちゃったぁ……」




あたしがフラついたのを、遊也が支えてくれた。




「おま…っ…酒飲んでたんか?」




「んー?…ちょっとねぇ…」




「…めっちゃ飲んでんやんか…。とにかく中入れや…」




――…バタンッ




遊也は、あたしの身体を軽々と持ちあげて、ベッドの上に寝かせてくれた。




「絢音…?水…持ってきたで…?」




遊也がベッドの上に座り、横になっているあたしの頬を親指でそっと撫でる。




「顔…火照ってんで…?こんななるまで誰と飲んでたんや…」




「あたし…お酒は弱いけど…ワインは大丈夫なの…何杯飲んでも…大丈夫なの……」




「全然あかんやんか」




あたしの頬を撫でる遊也の手を掴み、遊也の顔を引き寄せた。




今度はあたしが、遊也の頬にそっと触れた。




遊也の目…あたしの何を見透かしてるの…?




もう…目を閉じて…




何も見ないで……




二つの唇は、重なる。




何も見ないで…




離さないで……




ただ…あたしの温度だけを感じて……―――。
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