幼なじみ〜first love〜
「遊也がいなかったら…今のあたしはいないよ…」




泣いても

泣いても




止まらない涙は




遊也を

大切に想う気持ち




「少しでも…俺を想うてくれてるんやったら…」




「………なに…?」




「蒼んとこ…いけ…」




「遊也……っ」




「俺を…幸せにして…?」




「…何で……何でよぉ……」




「俺の幸せは……絢音が幸せであることやから…」




“俺を……幸せにして”




あたしが遊也に

出来るのは




「俺を幸せにしてや……」




わからない…いまは




何が出来るのか




「蒼のそばで…心から…笑うて?ずっと…笑うてて欲しいんや…」




「こんなの…嫌だよ……」




「絢音…おまえはたくさん悲しい思いしてきたんや。もうええかげん、幸せになるんや…」




「…“幸せ”は…誰かが決めるの…?あたしは…遊也から目をそらして、幸せになんてなれないよ…」




「絢音…俺は…いなくなるんや。これ以上…俺を悲しくさせないでくれへんか…?」




「…あたしが…そばにいたら…遊也は…悲しみしかないの…?」




「…出逢ったこと…後悔したくないんや…」




「……あたしもだよ」




あたしたち


何で出逢ったんだろう…?


泣いて

笑って



いつもそばにいてくれた




こんなに優しい人は


どこにもいない




ねぇ…お願い




遊也を助けて…―――。






死なないで……遊也
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