幼なじみ〜first love〜
「ねぇ…拓真って将来の夢とかある?」
「…たくさんありすぎて…決められないな。宇宙飛行士にもなりたいし、探検家やカメラマン……」
「へぇ〜」
そんなにたくさん夢あるんだ。
私はなかったんだけど…
「愛空は…?」
「絢音先生みたいな…先生になれたらな…とか」
今まで将来の夢とか
作文に書けと言われても
何も思い浮かばなかったけど
でも絢音先生みたいな
先生になってみたいな
「どうかな…?」
「愛空は、なれねぇよ!」
「えっ…?やっぱムリかな…」
私がそう言うと、拓真は笑って言った。
「だって絢音先生は、ドジでおっちょこちょいだかんなぁ…。愛空は絢音先生にはなれねぇよ!愛空は頭良くて、しっかり者だからさ!」
「そういう意味…?」
「でも…絢音先生みたいな…一生懸命な先生もいいんじゃねーの?」
「拓真…」
「愛空は愛空らしい先生を目指せよ!」
「うん…っ!!」
拓真と学校まで走って競争することに決めた。
「よーい、ドーン!」
今日も綺麗な青い空だね。
お母さんが笑ってる