大切な時間
「はあ…」

 職員室を出てから私はため息をもらした。

 何をすればいいのかなんていまさら分からなくて、先生が色んな講習を受けられるように手配はしてくれたけど、心の中は不安でいっぱいだった。
 やるとは言ったけど、なかなか気が進まない。何年間も受験勉強をしてた人もいるのに、私が合格なんてできるのかな。

 次の日お母さんと一緒に塾に行った。お母さんは授業料の高さにびっくりしてたけどやる気を見せた私に満足しているようだった。

「今からでも間に合いますよ。一緒に頑張りましょう」
 と塾長が直々に説明してくれた。

 早速その日から授業が始まった。英語は思っていたより簡単だったが、他の教科、特に数学は文系の私にとってかなり大変なものだった。

 1日でめげそうになったけど、綾の顔を思い出してなんとか頑張った。


 太一と晃太は元気かな。
 帰りの電車の中でふと2人のことを思い出した。会ったのはほんの2週間くらい前だったのに、もう1年くらい会っていない気がした。

 今の不安な気持ちを誰かに打ち明けたかった。


 私は無造作に携帯を取り出してメールを打った。


 返事はすぐには返ってこなかった。

 やっぱりだめかな。


 と思った瞬間、メールが2通来た。
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