女子高生夏希のイケメン観察記
そうして、法律に抵触する代物をさっさと智さんに返す。

「どうして?
 確かめたいんじゃないの?」

智さんは不思議そうに首を捻る。

「そ、それはそうですけど」

私、あの人の制御なんて不可能ですものっ。
勘弁してください。

やっぱり全部ぶちまけて、奏さん連れてくるべきだったのかしら。
でも、奏さんが伊達さんを制御してくれるとも思えない。

なんていうか。
楽しんで眺めてそうな、気しかしない。

ふぅ。
大人に頼るなんて、ダメダメ。

っていうか。
どうして私の周りには頼りない大人しか居ないのかしら。

それはもう、笑っちゃうくらいに。
両親も含めて、誰も彼もが頼りない。


……もう、慣れたけどね。

心の中で吐いたため息に気づいたのかどうか。
くしゃり、と。
智さんが大きな手のひらで私の頭を撫でた。


職人を思わせる、ゴツゴツした手。
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