明日も逢いたい


帰り道。

タクシーを拾おうかと2人で歩いてた。


ふと隼人が
「恋ってのはな。
異性に強く惹かれること。会いたいとか一緒にいたいとか独り占めにしたいってことなんだよ。

愛ってのが、
愛しく思うこと。
対象をかけがえのないものと認めてそれに引きつけられる心の動きなんだってさ。」


只黙って隣を歩いてた。やっとのことで止まった涙だけどウサギの目と涙の線が恥ずかしくて下を向いてた。


隼人はこっちを見て
「だからな。
どっちかだけじゃ駄目なんだよ。
どっちも揃わないと恋愛はできないだろ?」


「…うん」
そだね。あたしは独りよがりだったのかな。
きっと隼人とならできるよ。恋愛が。


「泣き止んだな。じゃあまたな。何かあったらまたメールして。」
広い通りに出てタクシーを止めてくれた。


「隼人…ありがとう。
またメールするね」


「おう。おやすみー」


遠ざかる隼人はまだタクシーを見送ってる。
あぁ。
やっぱり。



あたしは隼人がすごく好きみたい。
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