[短編集]恋花
今まで迷惑ばかりかけてごめんなさい。
私がどんなにシカトしても、それでも粘り強く、見捨てないでくれたの、嬉しかった。
言うべきことは誰よりも多くあったけれど、
それはいつか、数年後、笑いながら今日のことを語れる日が来るまで、とっておくことにする。
もちろん、そんな未来が必ず来るとは限らないけど、その“いつか”を信じて。
クラス全員に卒業証書が手渡され、担任の先生からの
“卒業証書授与式”は終わりを告げた。