Drop Piece



──…フラット。


「わざわざ来てくださりありがとうございます」


周りの記者たちが、何故デザイナーSHIZUKAがフラットごときに反応するのか、とざわめいていた。


その反面、フラットの記者は獲物を見つけたハイエナのように欲を丸出しにした表情を顔に貼り付けていた。



「そりゃあ、SHIZUKAの新ブランドなんて注目度高いじゃないですかあ」

「ありがとうございます。最近、本当にお世話になってばっかりで」

「……え?」


予期せぬSHIZUKAさんの言葉に疑問の色が顔に出た。



「え、そうですよね?」

「えっと…そうでした…ねっ」


話を合わせた方が得だと思ったのか、ニヤニヤしながら頷いてるその男の記者を殴り飛ばしたくなった。


「壱流」

「…っ」

「…がまん」



馬鹿だな、お前。

捕まったのはSHIZUKAじゃない。お前の方だ。



「見させて頂いてますよーっ!フラットさんのスクープ」

「いやあ、それほどのスクープじゃ」

「大体掴むのは原西さんなんでしょう?」


原西と呼ばれた男はSHIZUKAさんに名前を覚えられていたのに、ニヤニヤしっぱなしだ。


「まあ、そうですねぇ。まだまだ、偽のネタ掴む奴等には負けませんよ」

「ですよね。私の職業を水商売なんて、そんなスクープが大々的に雑誌に書かれちゃう世の中ですものね」



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