青瓶奇譚



図書室にいる



かすみとぼくの間には



3つのテーブルと



8つの椅子があった



つまり



かすみとぼくは



隣に座ったりはしなかった



なんとなく



お互いの存在が確認できるような距離にいて



それで充分だった



でも



お互いにどんな本を読んでいるのかは



きちんと分かっていた







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