冬物語


あたしは歩き続けた。




「今日練習ないからって、気ぃ抜いちゃ駄目だからね!」


「わかってるっつうの。」


「マネージャーだからさっ♪」

「…あのさ、わざと?」


「!!………。」


「お前何がしたいんだよ。」


「私が、レイの傍にいたい!!」


「!!」



もう忘れたいよ。
こんな気持ち…




「私、知ってるよ?」

「……」

「だけどもう私、引かないって決めたから。だから言いにきた。」




全部全部、
なかったことになったら
どんなに楽だろうか…


いっそのこと
嫌われてしまえばいい。

嫌いにはなれない。


いっそのこと
君から、………








レイ レイ……
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