俺はキミの生徒
第1章

誰にも言えない






『ふわぁ〜』


やっぱ、眠ぃーや。

この席は魔の席だな、うん。



「また欠伸してる〜

まず、その姿勢やめようか??春谷(ハルヤ)くん」


知らない間に俺の前に立っていたコイツ



『すんません、柚木ちゃん』


「こら!!ちゃんじゃなくて先生、っていつも言ってるでしょ?!」


柚木ちゃん…俺等1年の数学教師

名前は木下柚子(キノシタユズ)
通称柚木ちゃん

なんでこの呼び方なのかは不明。


けどうちの高校じゃ、みんな柚木ちゃんと呼んでいる。

ま、本人はかなりイヤがってるけど。



『ホント柚木ちゃんて、オカンみたい。

欠伸したくらいでそう怒んないでよ。


だいたい、いつものことでしょ?

俺が授業中に欠伸するなんて。』

と、言いながらまた欠伸が出る。


あ、やっべ。

柚木ちゃんの目が怖ぇーや。



「春谷くん?

屁理屈ばっかり言わないの。


さっさと問題解く!

次の問題、春谷くん当てるからね」


柚木ちゃんはニヤッと笑い教室の見回り。


あーぁ、めんどくせぇ

なんて思いながらも黒板の問題を写す。


ってこの問題、簡単じゃん。




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