パパ



「ふぅー」



ソファに寝転がったママからコップを受け取り、流しにコップを置いてママの所へ戻る。



「ママ、本当に大丈夫なの?」



「だいじょーぶだってばぁ。」



はぁ



「ママ、寝る前にせめて歯磨きだけしよう?」



そう言ってママの腕を掴むと、逆にママがアタシの手を掴んできた。



「え?」



「まいこぉ、ごめんねぇ…」



不思議に思って、俯いているママの顔を覗き込むと顔には涙かつたっていた。



「っえ!?ちょっとママ、どーしたのっ!?」



慌てるアタシにママは、泣きながらも静かにアタシに告げた。



「ごめんね。舞依子をアタシは守りきれないかもしれない…。」



「ママ…?」



「舞依子の本当のおとっ」



「祁依子っ!!」



ママの言葉を、リビングに戻ってきたパパがさえぎる。



「祁依子、オマエ酔いすぎて泣き上戸かぁ?」



「パパ?」



「舞依子はもう遅いから寝なさい。今日は芽依子の世話ありがとうな?」



一瞬険しい顔をした、パパだったけどすぐにいつもの優しい笑顔に戻りアタシの頭をポンポンと撫でた。



「…えっと、パパ?芽依のことで言っておかないと行けないことがあるんだけど…」



「?」



そう、かなり大事なことを言わなければならない。



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