あなたは講師
重い瞼を開くと、朝だった。
明るい日差しが目に飛び込み、思わず目を細める。みんなまだ寝ているようだった。

拓馬くんはずっと手を握っていてくれていたようだった。そっと拓馬くんの手を離しキッチンに向かった。

拓馬くんに
「勝手に開けてごめんっ」
って心の中で言いながら冷蔵庫をあけると色とりどりの野菜、玉子が１パック。そして食器棚の前に六枚切りのパンが１斤。

「うーん……。」






















私は財布を手に取り、近くの２４時間営業のスーパーへ向かった。
そこでベーコンやハムを買って、ついでにインスタントコーヒーを買った。


家に戻ると、まだ目がトロンとしている拓馬くんが水を飲んでいた。
「あっ、拓馬。おはよ！」
「…！りな、どこ行ってたんだよ！起きたらいないし…心配した。」
「あら？そのわりにはゆっくりしてましたねぇ。」

嫌味ったらしく私が言うと、落ち着こうとしたんだって…と小さく言い訳をした。
私が我慢できず笑うと、頭を軽く叩かれた。





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表紙・目次

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