ぎゅっとして
『わたしは、見てはいけないものを見てしまったのかもしれない』


その日の日記はそんな言葉で始まっていた。


『今までわたしは、彼の何を見ていたのだろう』


『彼が思っているのはわたしじゃなかった。彼は・・・・・優衣のことが好きなのだ』


「え・・・・・?」


あたしは、自分の目を疑った。


『今まで、わたしを愛してくれていると思っていた、わたしを見つめてくれていると思っていたのは、わたしの思い違いだったのだ』


『今日、彼の部屋で優衣の写真を見つけた。全て隠し撮りしたものだ。純粋に優衣を思ってくれているのなら、わたしは身を引こうと思っているけれど・・・・・』


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