地球最後の24時間
「救助が必要ですか?」

 拡声器で呼び掛ける隊員が近くまで降りてくるのを見計らい、俺はそいつに話しかけた。

「ここの家の人がどうなったかわかりませんか!?」

 ヘリの音で聞こえないのだろう、耳を澄ますゼスチャーをした。

「ここの家の人、知りませんか!?」

 再び拡声器から声が放たれる。

「わかりません。この先に生き残った人の避難所がありますから、そこに行ってみて下さい」

 指差す方向にはポツンと明かりが灯っている。サーチライトのような鋭い光ではなく、ぼんやり揺らめいた優しい光だ。

「俺たちは大丈夫! ありがとう!」
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