空の少女と海の少年


「──お?奈々〜どこいってたんだよー。」

「「「……陸?」」」


目の前にはにこやかに手を降る陸が
その近くには由紀達5人が立っている


「春!戻ったのね!」

「「よかったあ〜。」」


奈央と玲と蘭は春に駆け寄る

奈々は陸に向かって
歩き出すと頬を叩いた


パンッ!


「ってえ!奈々、何す……奈々?」

「………だ…から。」


ポタリポタリと
涙が地面を濡らす


「心配…したん…だからあっ!バカりっ……。」

「…ごめんな。」


陸は奈々を抱き締めると
よしよしと頭を撫でる
いつもなら怒る奈々だが
今は陸の胸で泣く


いつもこうだと可愛いのになー。


ふう〜と息を吐いて
奈々を見ると陸の腕の中で
「ばかー」とか「あほー」
とか言ってる


……ありがとうな、奈々。


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