空の少女と海の少年


「………。」


着いたところは夜だった

目の前には大きな門
広い庭にでかい城

そうだ…絶対そうだ…
さっきは魔神とか言ってたけど
この人は……

この人は王子様だ!


『?何をしている。ついてこい。』

「はいっ!」


城の中も豪華だったけど暗くて
会う人達はみんな王子様に頭を下げてた

その人達の姿は暗くて
よく見えなかったけど……


『ここが今日から蓮の部屋だ。好きに使え。』

「あの、でんきはつかないんですか?まっくらなんですけど……。」


部屋は真っ暗で何があるか分からない
王子様は何かを考えると
いきなり笑いだした


『ふははは!¨電気¨とは光のことか。この世界では光は無いに等しい存在だ。だが仕方ない、蓮の部屋には光を与えよう。』


王子様が何かを呟くと部屋の真ん中に
丸い光の玉が現れた


「すごい!おうじさまは、てじなもできるんですね!」

『……王子?手品?何を言っている。私は魔神だとさっき言っただろう。それに今のは手品ではない。能力だ。……蓮は何も知らないのだな。』


_
< 390 / 652 >

この作品をシェア

pagetop