クローバー

これは恋だ。私は彼女に会った時から、彼女に恋をした。だからこの世界に神というのがいるなら、彼女を奪わないでほしい。私の全てを貴方に捧げるから。
彼女を想ってか、セイの瞳にはうっすらと涙が浮かんできた。目を閉じたままのコトハはそれに気付かず、小さく口を開いた。
「セイ…貴女に頼みたい事があるの…」
「頼み？」
「私のたった一人の妹を守って下さい」
「妹？妹がいたのか？」
セイの問いに目を開け黙って頷くコトハ。