短編置き場・3
『子供刑務所』
『子供刑務所』


5月某日、神奈川県子供刑務所の6年2組では、担任教師の栗本主任看守が所用で不在だったので、5時限目は自習となっていた。

「ねえ、大川君は何をしてここに入ったのだい?」

青木君は隣の席の大川君に尋ねた。

「生きた魚を呪われながら食べたのさ。だって毎朝枕の色が変わるんだもの。ヤングにはうってつけのベルトさ」

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