約束
夏休みが終わって、学校に行った。

今日は始業式だった。


「皆さん、おはよう。夏休みはどうでしたか?今日は転入生が来てます。和樹くん、入って来なさい。」

ガラガラ

ドアが開いた。

あれ…?悠人…?

それは、悠人にそっくりな人だった。

「皆さん、初めまして。星和樹です。よろしく。」

「はい、じゃあ和樹くんは安藤さんの隣に座って下さい。」

「はい。」

そう言って星くんは、安藤さんの隣に行った。

イラッ

あれ?今の感情は何?
自分でも分からない…。

それから、授業は受けたものの、頭の中は和樹くんでいっぱいだった。

休み時間になって、和樹くんが女子と話しているのを見てると、嫉妬のような気持ちが混みあがってきた。
そうか。私、和樹くんが好きなんだ。

私が和樹くんをじっと見ていると、和樹くんもそれに気づいたらしく、私の方に来た。

「お前、名前は?」

「…黒澤美姫。美しい姫って書くんだよ。」

「ふーん…じゃあ、これからは俺の姫だな。」

へ?何言ってるの…?

「どういう意味?」

「はぁ…分かんない奴だなぁ…だ〜か〜ら、これからお前は俺の彼女だってこと。」
「…なんで?」

「俺が惚れたから。」

「へぇ…ってえぇぇえ!!?」

ってことは両思い!?

「じゃあ、そういうことでよろしくな。美姫☆」

「…」

私は、何も言わなかった。
嬉しいのか、怒ってるのか分からなかったから。

こうして二人目の彼氏が出来た訳だ。

彼は、私の手を引いて屋上へ。

「ちょっ…何!?」

でも彼は、何も言わないでただただ登り続けた。
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