約束

さりげない心遣い

屋上に着いた。

もう私はあきらめモード。
もともと和樹くんは好きだし、まあいっかみたいに考えたから。
さっきまで、怒りと嬉しさが半々だったけど、嬉しさが強くなってきた。

「はいはい並んで。写メ撮るから。」

それから、初めて和樹くんの隣に並んだ。
彼氏彼女らしく写真を撮った私。

「やっぱお前可愛いな。お前で良かった。」

私は、さりげなく笑顔を作り、和樹くんに向けた。

「なぁ美姫、授業サボって何処か行くか!」

「…うん!」

それから、タクシーで遊園地に行った。

遊園地でまず乗ったのは、やっぱり観覧車。

「ねえ和樹くん。何で私を選んだの?」

「…」

「ねえ〜和樹くん〜」

そう言いながら、和樹くんを見た。

「…だぁ!!もう限界!!我慢出来ねぇ!!」

そして引き寄せられた。

私達はお互い無言になった。


だけど、私達の姿をジッと見ていた人がいた。
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