つま先立ちの恋
「これからたくさん、いろんなことを勉強しようと思う。フーの為、…て言うより、何よりも私の為に。いろんな経験して私の中身をいっぱいにするの。

それでね、それでね、中身のいっぱい詰まった私をフーに見てほしい。ぎゅーっと詰まった私をね、フーに選んでほしいの!」

そこまで言いきった私に、フーの表情がまた固まる。

「………お前、「馬鹿でもいいの!」

フーの言葉を先取り!

私は半分閉ざされたままの窓ガラスをぐっと掴んでフーに顔を寄せた。

「何も知らないでいるよりは、馬鹿だって思われてる方がずっといいから!」

窓ガラスの向こう側で、フーの瞳が微かに震えたことは、後から気付いたことだった。

私は紅潮した頬で笑う。

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