姉弟道
11.全部君だった
翌日の学校の帰り道、俺は石楠花先生を見かけた。
「先生!」
声をかけると、石楠花先生は振り返って俺に笑顔を見せた。
「途中まで帰りませんか?」
自分から言うなんて正直恥ずかしかったけど、彼女は首を縦に振ってうなずいてくれた。
一緒に並んで歩いたけど、何故だか俺たちの間に流れたのは沈黙だった。
何か言わなきゃマズいよな…。
そう思った時、
「――あの…」
俺と石楠花先生の声は同時だった。
えっ?
俺も驚いたけれど、石楠花先生もビックリしたように目を見開いていた。
「その…お先に、どうぞ」
そう言った石楠花先生に、
「いや、いいっすよ。
そんなにたいしたことはないので…」
俺は顔の前で手を横に振った。
「そう、じゃあ…」
やや遠慮がちに、石楠花先生の唇が動いた。
「先生!」
声をかけると、石楠花先生は振り返って俺に笑顔を見せた。
「途中まで帰りませんか?」
自分から言うなんて正直恥ずかしかったけど、彼女は首を縦に振ってうなずいてくれた。
一緒に並んで歩いたけど、何故だか俺たちの間に流れたのは沈黙だった。
何か言わなきゃマズいよな…。
そう思った時、
「――あの…」
俺と石楠花先生の声は同時だった。
えっ?
俺も驚いたけれど、石楠花先生もビックリしたように目を見開いていた。
「その…お先に、どうぞ」
そう言った石楠花先生に、
「いや、いいっすよ。
そんなにたいしたことはないので…」
俺は顔の前で手を横に振った。
「そう、じゃあ…」
やや遠慮がちに、石楠花先生の唇が動いた。