姉弟道
「何があっても、俺は断るからな」

もう1度俺はリコに、そして俺自身に宣言をした。

「…あーちゃんってさ」

大事そうにグッズを抱えたリコが言った。

「好きな人いるの?」

リコが俺に質問をした。

…どこかで聞いたような質問だなと、俺は思った。

けど、その質問を簡単にはぐらかしてやると言う気はない。

ましてや、俺の好きな人だからなおさら無理だ。

「いるよ、ずっと見ているヤツが」

俺は彼女の質問に答えた。
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