姉弟道
かわい過ぎるんだよ、バーカ。

洗濯板のくせに、チビのくせに、かわい過ぎるんだっつーの!

俺はリコの頭に手を置くと、彼女の髪をクシャクシャにした。

「ちょっと…!」

抵抗しようとするリコに、
「つきあわねーよ」

そう言った俺に、リコが驚いたと言うように顔をあげた。

「俺はお見合い結婚なんかしねーよ」

リコを安心させるため、ぶっきらぼうに言ってみせる。

何故なら、俺は昔からリコが好きだからだ。

「あいつがつきあいたいなんて言っても俺は断る、ほらよ」

そう言った後で、俺はリコにグッズを返した。

リコは俺の手からグッズを受け取った。
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