~天使はふたたび舞い降りる~
命の輝き
「ゆっくりしている暇はないけれども
少しだけ気持ちが落ち着くのなら
休ませましょう。」

医師が言った。

「でも、休むだけ命は短くなる
可能性はありますから
一日も早い再開を目指しましょう。」



プレッシャーだった。


治療をやめてから
少し元気になったような気がした。




「そういえば歩来さん
赤ちゃん産まれたの?」


「まだだな、連絡ないから。」


「会いたいんだけど・・・・」


「歩来に?」


「うん・・・
話してみたいの。」


俺は早速連絡をとった。


「見舞に行きたかったんだけど
遠慮していたんだ。
歩来も検診かねて
明日行くから。」

心よく素良が受けてくれた。



はたして歩来に何を
話すんだろう・・・・



次の日
素良と歩来が会いに来てくれた。


「俺は、どうしても仕事抜けれないから
後たのんでもいいか?
改めて見舞いにくるから。」


「忙しいんだな。」


「海外に店舗をオープンする
準備室に配属になったんだ。」


「海外転勤か?」


「まだわからないけど
忙しくなりそうだ。」


素良は、歩来の頭を撫ぜて
車を出した。
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