~天使はふたたび舞い降りる~
乾いた心
ここには雪は降らない・・・・


窓の外は
乾いた街だった。



私は窓を見ながら
自分も乾いていくようだった。



早く…早く…
もっともっと…乾いて
干からびて
骨になりたい・・・・



潤いはあの幸せだった
芳樹の腕の中に
すべておいてきたから




私はもう
生きていく意欲も
希望も



心も・・・・・



この乾いた街には何もない・・・・




芳樹・・・
あれから何回
白い雪を踏みしめたの?

白い雪が舞うたびに
私を思い出してくれるかな。


季節がここでは
わからないから・・・


芳樹と離れて
何年たったのかも・・・



何年もたってなくても


もうどうでもよくなった。

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