~天使はふたたび舞い降りる~
再会
四季と再会したのは
桜の季節だった。


中村の訃報を聞きながら
自分も動揺して
お参りにもいけなかった。
気になってはいながら
春になっていた。



亜恋に連絡をとった。


亜恋はもう前を向いて
歩きだしているようだった。


声も明るく
はつらつとしている。


中村の実家の住所を聞いて
連絡をとってもらい
月命日にお参りに行った。



大きな家だった。



花束と果物を持って
チャイムを鳴らした。



「は~い。」


中村の母らしき人が
出てきた。
目もとが似てるなと思いながら



「佐川 芳樹 といいます。
このたびは、遅くなりまして
大変申し訳ありません。
お線香上げさせていただきたく
お邪魔いたしました。」


「わざわざ、ありがとうございます。
どうぞおあがりください。」



ホールには、バスケットゴールが
あって壁は何度もボールが
ぶつかった後がついていた。



「おじゃまします。」                      
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