他人ごと
それから1ヶ月ぐらいが経ったある日、偶然吉岡の休日に、隣の男の引っ越しに出くわした。
始めて隣の男の顔を見た。
まあ背が低く、メガネをかけていて、あのあえぎ声とは、想像違いもいいところだった。
おまけに別れたはずの彼女なのか、新しくできた彼女なのか、女の姿もあった。
吉岡が2人の前を軽い会釈をして通り過ぎた。
2人も軽い会釈をした。その後、女が男に話しかける声がした。 吉岡は確信した。間違いなく彼女の声だった。
半年程聞かされた声なのだから。
吉岡はさっきすれ違がつた時彼女の顔を見た。
まあ男とお似合いのカップルだった。
吉岡は半年程の自分の想像力を憎んだ。
それにしても、寄りを戻したのだろうか、別にそれとも義理で引っ越しだけでも、手伝いに来たのだろうか。 まあそんなこと吉岡にとってどうでもよかった。
2人の顔を見たら、今までのスケベな感情は吹き飛んでいた。
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