他人ごと
半年程経ったある日、隣の2人が今までにない程の喧嘩を始めた。
それは吉岡の部屋を突き抜ける程の音量だった。
どうも彼女は就職が決まったみたいだ。 しかし男は学校を卒業できるかどうかの瀬戸際らしかつた。 おまけに就職活動なんかしていないみたいだつた。
吉岡は思わず笑ってしまった。
彼女が就職を決めているのに、男は就職も卒業もおぼつかないことに。
所詮他人ごとであった、男の未来なんて。 あれだけ毎日のように愛しあっていた男に対する嫉妬心でもあった。
結局、大喧嘩の末、別れ話になっていた。 彼女は男のだらしなさを一方的に責めていた。
男は何も言い返すこともできずにいた。 まあどっちもどっち。ただ彼女がうまくやっただけだと、吉岡は思った。
結局、2人は別れた。なぜなら喧嘩をした次の日から彼女は来なくなった。
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