ふしだらエデュケーション
願い虚しく、その足はさらに一歩踏み出した。


……来るべき時が来たのね。

とうとう、私は犯されてしまうんだわ。

ああ神様、これも聖職者に与えられた試練なのでしょうか。

決して免れることのできない、定められし運命なのでしょうか。

……見える。私には未来が見える。

これから起こってしまう悲劇が、ありありと目に浮かぶ。

無理やりスカートを捲し上げられ荒々しくショーツをずり

「先生」

「は、はいっ……!」


顔を上げると、そこには菊間君が。


「ど、どうしたの菊間君……そんなところに立って……」

「いや、先生が邪魔で通れなかったから……」

「そ……そうなの。トイレから戻ってきたのね……」


消しゴムを拾い、和久井君の机に置く。


「……はい、和久井君」

「あ、どうも」
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