かくしご
 暑い夏が終り、秋が来た。 

 信太郎の仕事は、毎年のことながら、
棚卸、決算と忙しくなった。 
 同じ職場でありながら、
美代子とは、あまり会話もしないで、
そのまま、暮れの忙しさに入り、
毎晩 終電で帰宅するようになった。 

 帰宅すれば、優しいみつが、
熱い風呂と食事を用意してくれ、
疲れて帰る信太郎には、うれしかった。

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