『私も歩けばイケメンにあたる♪』
それから数日間、
学校では、
清と私が兄弟になった噂で
もちきりになった。
好奇の目で見られることも、
嫉妬の目で見られることもあったけど、
全然気にならなかった。
まぁ、まったく気にならない、というのは、嘘だけど、
私のこころは、今までにないくらい
安定していて、
今までどうして、そんなに人の目を
気にしていたのか、
自分でも不思議なくらいだった。
自分の大事な人たちが、
自分のことを理解してくれているという実感が、
確かな自信となって、
私の核となり、
揺るがないものになっていたんだろうと思う。
けれど、たった一つの不安材料・・
清はいまだに、引越しの話を打ち明けてくれない。