PRIDE<短編>
ピッ♪ポッ♪パッ♪
「プルルルル…プルルルル…
もしもし?お疲れさん。どうした?」
寝起きの声で電話に出たのは
店のマネージャー。
『あれ?寝てたの?こんな時間に。』
「こんな時間にって、レイカ…こっちのセリフだぞ…」
よく見ると
ブラインドの隙間を見つけて
陽の光が不法侵入。
時計を見ると
時計の針は9時を指していた。
夜の人間にとっては
真夜中に値する時間帯。
ゴメンゴメン、と笑うアタシに
「なんか、イヤな予感がする」
古い付き合いのマネージャーが
何かを察知したように言った。
『アタシ、明日から
しばらくか、永遠にか分かんないけど
店行かないから♪』
サラッと爽やかに言ったセリフに
焦るマネージャーが
色んな手で引き止めようとしていたけど
突っ走り始めたアタシの思い付きは
そんな簡単にブレーキがかけるわけもなく
喋り続けるマネージャーの電話を
またね♪と勝手に切った。
さて、明日から
やることは
たくさんある。
アタシは再びベッドにもぐり
今度こそ
3秒で眠りについた。