PRIDE<短編>
あれは確かに
文句ナシのイケメンですな~


だけど、この店の
No.1嬢なアタシには

すでに、他の席で待たせてる客がたくさん居た。


あの席で指名でも入らない限り

アタシがあのイケメンと話すことは不可能なわけで…


遠くのイケメンを見つめながら

チッ
と、小さく舌打ちをしたアタシに


「レイカさん、5番席ご指名ですよ。」

近付いてきた黒服が言った。

ちなみに"レイカ"って、この店で使ってるアタシの源氏名ね。


『はいはい、今行きますよ~っと‥5番てどこだよ…』

キョロキョロと首を動かすアタシに

「いいかげん、席順くらい覚えてくださいよ」

と、生意気な黒服が指差す方に目を向けた。


って

え、マジ!?
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