鬼畜な俺様執事


すぅっと一息吸い込み、朔夜はマイクに向かった。



チラッと私を見た。



「綾香は俺のだから。

綾香に手ェ出したら、容赦しねーから。

あと……

俺に触れる女も、容赦しねーから」



言うだけ言ったら、サッサとマイクを返す。



唖然と佇む私に、朔夜は意地悪な顔でせせら笑った。



「初美や屋敷のやつにも言うから」



朔夜に、私は泣きながら、笑いながら、突っ込んだ。



「自分の名前言ってないし!」



朔夜は「名前?内容でわかんだろ」ってすました顔した。



「初美さん以外の使用人にも…手、出してたの…?」


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