鬼畜な俺様執事


料亭に入り、その時を待つ。



しばらくすると、カラリと戸が開き、

「お連れ様がお見えです」

と言われた。



そして、のそり、と人が入ってきた。



見たところ50代半ばだが、60代後半のはずだ。



血色のよい顔と、恰幅のよい体からは、ドンというよりも狸を連想させた。

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