鬼畜な俺様執事


凄い…



女の子の行列…



少し、いやかなり異様な光景だ。



朔夜さんは、ちらっと女の子達を見た。


うやうやしく私の手をとり、手の甲に軽く口づけた。



「っ…!」



私は慌てて手を払ったが、その手を朔夜さんにガシッと掴まれる。



今、笑った…?



一瞬、朔夜さんが笑ったように見えた。



『綾香お嬢様…』



みなが私を見ている。



ちょっと怖い…かも……。



しばらくすると、そっと手を離された。



掴まれた手が、ほんのり赤い。

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