あたしと彼のオトナな契約
「大丈夫か? もう着いたけど。 気分は? わりぃか?」
ムダに心配してくる晋也さんに、アッサリと返す。
「ううん、平気だよ」
昨日は、3時間睡眠。
だから、眠くならない訳がない。
それも、昨日の夜の晋也さんたちシニアの方の人の飲み会に付き合わさてたから…
あたしはもう1度目をこすった。
逆に、なんで晋也さんたちは昨日あんだけ飲んでたのに
2日酔いもなく、こんな元気でいられるんだろう…。
「ふあ~…ぁ……」
「那奈ちゃん、大丈夫? 昨日飲み会、2時まで続いたんだって?」
「あ…果奈さん……ハイ、そうなんです」
「ったく、晋也は何考えてるんだか。 17歳の体を大切にしろっつーの。 ねぇ?」
『晋也』……かぁ。
『晋也さん』…なわけ、ないか。
あたしより付き合いも長いんだし。