〈実話〉いつの日か…
『電話して話しなさい』


私は恐る恐る電話をかけた。


『もしもし?』


『もしもし…』


『急に決まったね。とりあえず後で服取りに行くね。』


『わかった…』


すごく落ち込んでるのがわかる。


いつもの勢いもなく声も小さい。


カツの姿を想像した私は急に罪悪感に襲われた


同情?いつもと違うカツに申し訳ない思いになって、カツの空気に流されそうになった。


私は情に弱く、よく流されてきた…


また同じように流されそうになってる。


今優しくしたら同じ事の繰り返し


私は心を鬼にして、知らないフリをして電話を切った。


あの態度が本当か演技かはわからない


けど知らないフリしないと意味がない。


そうしないと私はカツに戻ってしまう…


どうしようもない私…


弱い…弱すぎる…


今回だけは負けずに貫かなきゃ…


流されずに自分をしっかり持たなきゃ


強くなる。


ならないといけない。


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