ただキミと一緒にいたかった
心で思った言葉が
いつの間にか口を飛び出て
空気に伝わってた。
「は?
違うよ
不安にさせた?
ごめんな。
でも・・・咲希は
俺にとって“咲希”だから。
琴音の変わりとかじゃねぇよ?」
代わりじゃん。
代わりじゃん。
代わりじゃん!
咲希のことなんて
みてないじゃん!!!
“琴音さんに似てるワタシ”を
みてるだけじゃん!!!
私を好きなんじゃないんじゃん!!!!
やっぱり「咲希」じゃなかった。
私を見てたんじゃなかった!
好きの言葉も、全部全部
私へ、じゃなかったんだよね?!
そういうことでしょ?!
全部全部ぶつけた。
──美咲は言葉がみつからないのか
ジッと黙って聞いてた。
あたしとしても
そっちのほうが嬉しかった。