チェリーをあげる。

渡さんは黙ったまま私の話を聞いてくれていた。




「まあ、それに気づかせてくれたのは私の友達だったんだけど…、そういえば渡さん、一生懸命お金貯めてたなってこと思い出して…、私がすべきことは渡さんの夢を手助けすること、一緒にお金を稼いでいくことなんじゃないかって思ったの…」


「雛ちゃん…」




こちらをじっと見つめる渡さんに、私はおのずと微笑み返した。




「そうすれば、別にエッチとかしなくても、渡さんとつながっていられるような気がしたから…」


「…何、それで俺にお金をくれようとしたの…?」




渡さんが言った。




「うん…。私、あのお金で渡さんのこと喜ばせたかったんだけど…、ごめんね…、誕生日プレゼント、なくなっちゃった…」




悔やんでも悔やみきれない。



考えただけでへこんでしまう。




「ホント、ごめんね…」
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