Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜



『彼』は皆と違って、
いつでも男の人のままで――

肩を抑えられて
いきなり壁に押さえ付けられる


私は
頭の中がぐるぐる廻って
抵抗出来ない怖さを
初めて味わった


一切、動けない



―――… 話には
そこそこ知ってるし
マンガでだって、映画でだって

それに私は『彼』が好きだから
別にいいとも思う


だけどそんな
抵抗するとかしないとか
頭じゃなくって

ただ怖くて


………それにこれ
私の事好きで
捕まえてるのと違うもん

目は冷静だし
肩を抑えた状態から
『彼』は一切動かない


優しい言葉を、くれる訳でもない





……私がギュッと目をつぶって
歯を食いしばっていたら

『はは』と笑われて



『彼』は
部屋を、出て行った







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