Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜



「…どこに来るって?」

青山さんの声が
一気に低くなる

目が光って、死ぬ程、怖い

アズさんの手首を
きつく握ったままだ


『……伊豆の白ケ濱って言ったら
そこに着いたら、また連絡するって』


「…OK 」


大きな手の平で
ガラス戸を押して開け
後から続くアズさんが
オジサンに小さく、お辞儀をして
出ていった


池上さんだけはレジに、
ビー玉の袋を、一個持って行き
「どうも〜」と笑って
「ここの魚の状態、凄く良いですね〜
今度、家から買いに来ます
ディスカスたくさんいるので
友達探しに」と
話した


オジサンも嬉しそうに
なんやかや話していたけど
PHがどうとか、
よく解らない専門用語が多くて
意味がわからなかった

袋を持った池上さんに
「ホイホイ」と押されて
私と『彼』も、表に出る


「…池上さん
ディスカスって何ですか?」

「ん〜
ひらべったい魚でね
色は茶色に青い線とか
色々あるんだけど…

自分の子供に、ミルクあげる魚なんだ」

「魚なのに?!」

「うん 」




駐車場には
『彼』とアニキ
アニキまで、険しい顔になってる

「会わせる必要ねえだろう
邪魔すんなっつっとけよ!」


『…でももう
こっちに向かってるよ』

「関係ねえな
ボウズ、オマエすぐに家帰れ
…オヤジさんは反対してるんだろ

それに奴も、自分の夢叶えるまで
オマエに会わないって
約束したんだよな?
約束違反だろ コレ」


アズさんは
話の展開についていけなくて
状況が全然、飲み込めて無い
当たり前か…



青山さんが
笑ってるんだけど、コワイ。

「俺は会いたいな
………一度、話したい」




―― 不謹慎だけど
目茶苦茶ワクワクしてる私。

それを見透かされ
『彼』にちょっと、睨まれて

私も負けずに、睨み返した

それをみて池上さんが
引き笑う





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