Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜



「それから僕は
僕の映した世界を、アズルンに見せて

…同じ写真を、青山くんにも送った

……優しい写真だけを
たくさん、とったんだ


アズルンは、少しづつ
元気になって行って
セントラルパークを、
車椅子で散歩したり

―― そして日本に戻る事になって

一番最初に僕


………あの屋上がある、
マンションの前迄
連れて行ったんだ……

―― 思い出すなら
それが一番の幸福

思い出さないなら
……その時期は、
僕が1番の仲良しだったし
お父さんとも話が合ったから
僕が貰っちゃおうかと思ったんだけどね

でも


……… 泣くんだよ アズルン

何も思い出せ無いのに

ただ、泣くんだ………」







――― 私は



大声をあげて 泣いてしまって



びっくりした青山さん達が
こっちを振り向いて
駆け出して来て

1番最初に
アズさんが必死な顔で
しがみつくみたいに、抱きしめてくれた


――― この人は こうなんだ


理由なんか聞かなくて
ただ泣いてたら
誰でも、抱きしめる



…昔、お父さんに
絵本を読んだ時に聞いた

"どうして神様や天使は、
何でも出来るのに
滅多に降りて来てくれないの?"
そしたらお父さんは

"……地球は汚れてるからなあ
神様や天使は、苦しくて
なかなか居づらいんじゃないかなあ"





「…アズさ……」

「…うん どうしたの?」


「……ず…と」

「うん」


「……ずっと…いてね

……………帰らな…で…」


――― 意味 わかんなかったと思う

だけどアズさんは

「…うん。」と


強く、返事を、返してくれた








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