〇●ベリージャム●〇
「明日香ちゃん。こいつもらってっていい?」
稜哉君の顔は笑っていた。
なのになぜかいつもと笑顔が違う。
怒ってるというか……焦ってる?
「稜哉君。ちょっといい?」
私は稜哉君を廊下に呼んだ。
隣にいるひめは不思議そうな顔をしている。
「なに?」
稜哉君までひめと似たような顔をしている。
なんか笑えてくる。
「稜哉君に言っておかなきゃいけないの。」
「なに?」
ますます不思議そうな顔をして聞いてくる。
「ひめのこと。そろそろ本気でいかないとマジでやばいよー。」
稜哉君は照れながらも驚いているようだった。
「何で知ってるの?」
たぶん“俺が姫菜のこと好きなの何で知ってるの?”って言いたかったんだと思う。
「なんのことー?」
私は知らないふりをしてみる。