〇●ベリージャム●〇
こんなことを考えている自分自身がかなり嫌になった。
「稜哉?」
俺は立ち上がり部屋のドアに手をかけた。
「話し合うなら何か飲み物いるだろ?俺持ってくるから。」
適当に理由を言ってちょっとの間頭を冷やそうとした。
《ってかやっとのこと姫菜と2人きりになれたっていうのに何やってんだ俺。》
髪をクシャクシャとしながらリビングのドアを開けた。
するとそこには結花さんがいた。
「あら稜哉君。姫菜といるんじゃなかったの?」
「あぁ………話し合いには飲み物が必要なんじゃないかと思って………」
すると急に結花さんの顔がぱぁっと明るくなった。
「やっぱり稜哉君って優しいのね。」
結花さんがまた意味のわからないことを言ってきた。
そして座っていたソファーから立ち上がって冷蔵庫の方に歩いていった。