✝恋人魚✝
『清…遅れてごめん。』


一応謝ってみる。

こんな事なら、部活出なけりゃよかった。


「ん~ん。大丈夫。
 あんま待ってないから♪」


そんな罪悪感いっぱいの俺に

清はおっきい笑顔をくれた。


(嘘つけ。お前唇ムラサキ色してんじゃねぇか。)


清の唇はいつもきれいなピンクなんだ。

まぢでキスしたくなるホド。


清は笑ったまま


「急いで来てくれてありがと。」


って俺の手を握った。

そんな事されると俺のペースが狂う。


『で?どうしたの?話なんて。』

「ぁ…うん。」


水着の清が震えてる。

外は寒くなんかない。

むしろ蒸し暑い。


俺は耐えきれず

清の体を引き寄せた。


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