キミがいたから【さみ短2】
とある日



黒い海の中でも一際強い光と熱を放つ太陽が、星と会話していた


星はなんだか怒っていてそれでいてとても悲しげだった

っていうのは口調は怒っているのに、何故か涙を流しているってこと



目は悔しそうに震えていた




太陽が只事ではないその様子を感じ取って星に何か言おうとしたとき、



星が先に声を出した





「太陽さん、あなたと仲良しの月は僕らをいじめます。」




唐突だった



だから太陽はこう返した




「嘘を言っちゃいけないよ。確かにあいつはちょっとイタズラっぽいけどね。誰かをいじめるような奴じゃない。」




太陽はけらけらと笑っていた


でも星は真剣な顔をしたまんま




「違います!」



太陽に涙を零しながら叫んだ




小さな小さな涙は大きな太陽に吸い込まれた



でも太陽は感じた



涙が自分の熱に染みこんだこと




「嘘を言っているのは月なんです!月は今までに僕らをたくさん粉々にしたんだ!」





太陽の笑い声が消えた














< 3 / 15 >

この作品をシェア

pagetop